【看護学校の闇】ヤバすぎる看護学生の3年間の体験談

僕の話

最近看護学生の自殺等がニュースになってて、看護学校はパワハラが凄いとの事でした。

僕は看護学生の時に何回も自殺を考えたぐらいなので、自殺のニュースを聞いても驚かないです。

看護学校の実際を皆さんに知ってもらうためにも、看護学校入学から卒業まで僕が体験したしんどい事をお伝えしていきます。

(一部ぼかしがあります。専門学校の話になるので、大学はもっと違うかもしれません)

1年生前期

入学して恐らくすぐに壁にぶつかります。看護学生は解剖学から看護学や英語までの幅広い講義があるのです。

1年生前期の段階で解剖学や基礎看護学をミッチリ詰め込まれるのでしんどいです

ただこれは看護師になるためには必須の知識なので、ここを乗り越えれないと看護師になるのは難しいかもしれません…

僕は解剖学とか興味があったので勉強も苦に思わなかったんですが、とんでもない壁に当たってしまったんです。

それがベッドメイキングでした。

ベッドメイキングは基礎看護技術の中に含まれていて、演習室と呼ばれる病室を模した部屋で行われます。ベッドにシーツを敷き、枕カバーを付けて、掛け布団を畳んで足元に置きます。

ここだけ見るとあんまりしんどそうに見えないですよね?

これはめちゃくちゃしんどいです。

何故しんどいのかというと教員からの評価が異常に厳しいからです。

  • シーツにシワがあるとアウト。
  • シーツの横の三角が40-50°の中にないとアウト。
  • 枕カバーの折り目の部分が表に出てたらアウト。

このレベルのベッドメイキングを15分以内にやらないといけないんです。おかしくないですか?演習室で看護学科長が分度器持って歩き回ってるんですよ。

僕はこのテストに落ちて夏休み補習に通う事になりました。今思い出しても泣きそうです。

引用:https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=FzSlJHRtYxQ

1年生後期

1年の後期は解剖学だけでなく微生物学病態生理学などが始まり、勉強に追われる日々になります。

そんな日々に追い打ちをかけるように全身清拭の演習及び技術試験が迫ってきます。

全身清拭は入浴できない患者の体を温かいタオルで拭くという基本的な看護技術の一つになります。

病院では通常温めたおしぼりで清拭を行うのですが、看護学生はそんな甘くありません。

乾いたタオルを60℃近いお湯に浸して絞ってから患者の体を拭きます。

学生同士でやるんですけど、体を拭くよりも手が軽い火傷みたいになって痛くてそれどころじゃないんですよ。

それなのにこれもまた時間制限があるんですよ。時間制限がある中で、拭く方向が違うだの拭く順番が違うだの教員からグチグチ言われます。

全身清拭では勿論陰部も洗います。学生同士で流石にお互いの陰部を洗うわけにはいかないので、陰部モデルを付けて洗います。

X(Twitter)で陰部モデルを付けるのが嫌だから看護学校を諦めたっていう人を見たんですが、そんなことで嫌になるようでは到底看護学校は乗り切れません。

看護師になりたいけど陰部モデルに抵抗がある方はAmazonとかで買って履いて1週間ぐらい過ごして、抵抗をなくして下さい。

この全身清拭の技術試験と講義の単位を全て修得して初めて2年生に進級できます。

僕の学年では2年生になるまでに10人以上退学していました。

2年生前期

2年制になると初めての本格的な実習が始まっていきます。実習期間は1クール3週間です。

まずはそれに向けて悪夢の事前学習をやらなくてはいけません。これは実習に向けて指導要綱から「これだけ勉強してね」というのが出されるのですがA4ノート一冊仕上げなくてはいけませんちなみに全て手書きです。

僕は今までA4ノート一冊手書きで仕上げた経験がなかったので、辛かったです。ちなみに教員に提出した後赤ペンが入って教員が納得するまでやり直しになります。

実習が始まると毎日行動計画を書いて担当教員と実習先の指導看護師に提出しなくてはいけません。行動計画には

「今日患者には〇〇〇な状態までなってほしい。だから自分は〇〇〇を目標に行動します。そのためには〇〇時に〇〇をします。その根拠は〇〇で、患者は〇〇な状態だから〇〇が必要だとアセスメントします」

といった非常に面倒なものを毎日A4一枚にびっしりと書かなくてはいけません書いただけで終わりではなくて、毎朝教員から修正が入ります。そして修正が終わった後指導看護師に見てもらうのですが、看護師からも修正が入ります。修正が終わるまでは実習に参加できません。

僕は一回昼過ぎまで実習に参加できなかったことがあります。一人でずっとこの行動計画とにらめっこしてました。同じグループのメンバーはみんな実習しているのに僕だけできなくてつらかった思い出でした。

この毎日の行動計画だけでも辛いのに、1クールの実習が終わるまでに看護記録をすべて書き上げなければなりません。

看護記録は患者情報まとめから始まり、アセスメント(A4用紙14枚)、関連図(A3用紙1枚びっしりの図)、看護計画(A4用紙4-14枚)、看護要約(A4用紙びっしり)となっています。

毎日の行動計画に加えてこいつらを仕上げなくてはいけません。こいつらも全部手書きなんで本当に腱鞘炎になるんですよ。

こんな量書いてるんで毎日のスケジュールが18時ぐらいに家に帰ってきて深夜2時ぐらいまで記録を書いて、5時に起きるみたいな生活なんですよ。毎日頭がボーっとしながら患者と関わっていました。

そんな状態で実習を終えるのですが、全ての記録物を出して毎日患者にかかわるだけでは単位がもらえません。実習を担当していた教員から評価を受けて、評価基準をクリアしていなければ問答無用で単位を落とします。私は無事クリアしましたが、学年で2-5人ぐらい単位を落としていた記憶があります。

実習が終わった後はグループ全体での発表があります。グループメンバー全員で発表資料を作成するのですが、教員からOKが出るまで修正を繰り返します。グループメンバー全員で協力して…とはいかず、あんまり協力的ではないメンバーがいることも珍しくなく、PC室がギスギスしていてどこのグループも無言でPCで発表資料を作成していましたね...

2年生後期

2年生の後期は悪夢の始まりです前期の実習は1クール3週間の実習でしたが、2年生の1月からは10クール30週間の実習が始まるからです。

30週間の実習だけでもしんどいのに、やばいのは10クール分の事前学習もやらなくてはいけないんです。つまりA4ノート10冊分手書きでびっしり埋めてこないといけません。これが本当につらくてつらくて今思い出しても涙が出ます。

僕は友人たちと担当を決めて、それぞれA4ノート1冊を手書きで仕上げて回して写してましたね。丸パクリだと写したことがバレるので若干文章や構成を変えることで何とかバレなかったです。

周りの大学生が彼女とクリスマスを過ごして年末年始を家族や恋人と過ごして…といった中で僕は手の痛みに耐えながら必死に事前学習をしていました。

この事前学習だけでもしんどいのに普通に講義ありますからね。しかも病態生理学とかまぁまぁヘビーな科目がたくさんあります。ここで単位を落として泣く泣く実習に参加できなかった学生もいましたね。本当に廊下とか学校の入り口とかで泣いている子いました。

冬休みが終わりいよいよ30週間の実習が始まります。2年生前期の実習よりも専門的な実習になっていきます。精神病院や老人ホーム、大きい病院の手術室まで幅広い実習になります。

年が明けてから11月ぐらいまで実習で、2年生前期の実習と同じ記録を書きます。ですが教員のハードルがやたらと上がります。

僕は真面目に実習をしていたはずだったのに何故か実習の単位を落としました。教員に理由を聞いても教えてもらえず、春休み1週間ほど補習で学校に行くことになりました。そこでもひたすら記録の練習とか言って模擬患者の記録を書かされます。この辺りから何をしても楽しくなく、何のために看護学校に通っているかわからなかったです。患者の助けになりたくて看護師を目指したはずなのに、患者よりも教員に気を遣う毎日でした。

3年生

3年生になると前期と後期の節目などありません。ただひたすらに実習に行く毎日です。

平日は2-3時間程度しか寝れないので、土日にまとめて寝だめをしていました。僕はゲームが好きで高校生の頃は毎日ゲームをして、土日はずっとゲーム漬けの毎日でした。そんな僕でしたが、もうゲームをする気なんて起きません。実習と記録の恐怖に怯えながら寝ることしかできなかったです。

実習の精神的なダメージは大きくて、30代の同期が電車でボロボロ涙を流して次の日から来なくなったこともありました。それぐらい実習というのは僕たちの精神をズタボロにしていました。

11月になり実習も終わってやっと一息つけると思ったら大間違いです。今度は卒論が迫ってきます。

実習終わってボロボロなのに実習で学んだ内容を元に約1か月で卒論を書き上げないといけません

この卒論も教員のOKが出るまで書き直しです。この頃は看護に対して何も思っていなかったです。何も考えず、ただやらなきゃいけないからやるだけでした。

卒論発表が12月に終わり冬休みに入るのですが、僕らは去年と同じでクリスマスや年末年始を楽しむことはありません。何故なら2月には看護師国家試験が控えているからです。どれだけ実習で頑張ろうが記録を頑張ろうが国家試験に落ちれば看護師でもないただの人

僕らは実習の辛い経験を無駄にしない為にも、必死で勉強しました。たくさんの模試を受けて、過去問を解きまくりました。

看護師国家試験の前日、僕は試験に落ちる恐怖で一睡もできなかったです。落ちたらどうしようという恐怖がずーっと頭の中をぐるぐるして食事もまともにできなかったです。

試験当日都内に始発で向かい、会場近くのカフェでひたすらに過去問を解いていました。時間になり会場に着き、試験が始まると見たことがない問題もありましたが意外と難しくなかったです。

試験が終わって1時間ぐらいすると業者からの回答が出て、おおよそ自分が合格か不合格か分かります。そこで僕は合格予測A判定となっていたので、ひとまず安心して家に帰りめちゃくちゃ寝ました。

約1か月後に合格発表となるのですが、僕は無事に合格して晴れて看護師になり看護学校生活を終えることができました。

まとめ

看護学校生活は普通の人生では体験することのない理不尽やしんどさを味わいます。当時19歳で看護学校に入った僕はその理不尽に耐えるのも辛く、家族にあたってしまったり暴飲暴食で爆太りもしました。

周りの話では専門学校よりは大学の方が理不尽なことも少ないと聞きました。

もしあなたが看護師になりたいのであれば大学に行くことをオススメします。絶対に専門学校に行ってはいけません。専門学校では自分がなぜ看護師になりたいかもわからなくなってしまって、やめて行ってしまう人も少なくないです。

看護師はなるのも大変ですが、なってからも勉強することが多くて大変な毎日です。それでも楽しいし、やりがいもあるから僕は看護師を続けているんだと思います。

もう一度言いますが、看護師を目指すなら絶対に大学に行ってください。

以上となります。ありがとうございました。

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